0から始める浪人生活

ブログ以降しました

移行のお知らせ

本日をもちまして、本ブログは以下のブログに移行します。

https://utl3story.hatenadiary.com/

ブログのURLが文三仕様になっただけで、ブログの内容は変わりません。自分の体験した東大生生活について皆さんにお伝えしていくつもりです。

これからも変わらぬご愛顧をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

第2話 俺の一次試験の点数がおかしいって

低すぎって意味だよな?

 

大学入試センターから何やらお手紙が届いていたので確認してみましょう。

はい、ドーン

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計740点

えーと、これはなんでしょう。現役生かな?

こんな点数でも二次対策頑張れば東大に受かるので、一次で失敗したとしてもめげずに頑張ってください。

 

まだ報告していなかったと思うので、自分の受験結果を載せておきます。

 

慶應義塾大学経済学部  合格

慶應義塾大学法学部   不合格

早稲田大学法学部    合格

早稲田大学政治経済学部 不合格

東京大学文科三類    合格

でした。早稲田の政経はほぼセンター利用みたいなものだったので、この点数ではキツかったです。慶應法は無理ゲーです。その他は何とかなりました。一年浪人したのでこんなものです。とりあえず、最低限の結果を残せて良かったです。

 

それでは今回はこの辺で。さようなら。

第1話 始まり

いよいよ東大生活の始まりです。

これからは不定期で東大での生活について色々話していこうかなと考えています。

ブログのURLは文一仕様になっていますが、自分が通うのは文三ですので、その辺はご了承ください。URLは変更出来ないらしいので、どうしようもないです。進振りは現時点では法学部狙ってます。大変ですが、頑張っていきましょう。

それでは、今回はこの辺で。

⚠︎エイプリルフールネタではありません。

番外編 河合本郷のすゝめ

受験お疲れ様でした。合格した皆様、本当におめでとうございます。自分もこの一年浪人していたのでよく分かりますが、今年は受験生にとって苦しい一年だったと思います。自分を労わってあげてください。

そして、残念ながら第一志望の大学に不合格になってしまった皆様、とりあえずお疲れ様でした。しばらくはゆっくり過ごしてください。

今回はその中でも浪人を考えている人たちに向けて、河合塾本郷校で一年を過ごした自分が予備校選びについて話していきたいと思います。主に東大文系志望の学生に向けての話になりますので、その辺はご了承ください。

 


東大志望の浪人生が選ぶ予備校といえば、駿台お茶の水河合塾本郷校の二択だと思われます。巷では理系なら駿台、文系なら河合と言われていますが、これは概ね正しいと思います。教師の質などは分かりませんが、生徒の質だけでいえば理系なら駿台、文系なら河合の方が高いと感じたからです。

もちろん、それだけでは決めかねるという人もいると思いますので、今回は河合塾本郷校についての情報を色々話していきます。予備校選びの参考にしてみてください。

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河合塾本郷校の校舎です。


立地

後楽園駅から徒歩3分くらいにあるのが河合塾本郷校です。近くにはファミリーマートサイゼリアがあり、MENSHOをはじめとした美味しいラーメン屋が近辺に複数あるので、飯に困ることはないと思います。

また、駅からすぐの場所に東京ドームがあるので、気分転換に野球観戦を満喫するのも良いでしょう。ただし、通いすぎるのはNGですよ。

真向かいにある中央大学の学食は以前なら利用できたのですが、コロナ禍で部外者は入れなくなっているので、次年度もしばらくは使えなさそうです。

校舎

比較的新しい建物なので、全体的に綺麗です。特にトイレが清潔なのがいいですね。地下には通称地下牢と呼ばれている専用自習室があります。自分はここにひたすら通っていましたね。勉強に集中したい方にはオススメです。

2〜4階には教室があり、授業終わりに自習室として使うことも可能です。5階には自動販売機があり、飲料やカロリーメイトのような軽食を買うことができます。6階はスカイラウンジと呼ばれる溜まり場がありますが、コロナ禍で閉鎖中です。今年も5階(例年ならスカイラウンジ)でたむろしていた連中は軒並み落ちたので、上の階に長時間滞在するのはやめた方がいいです。

クラス

東大文類アドバンスコース

東大文類コース

の2つがあります。無印の方は誰でも入れるのでレベルも低く、オススメできません。アドバンスコースに入るには認定試験のクリアが必要ですが、特段難しくないので、東大志望の受験生なら落ちることはないでしょう。

そして、アドバンスコースはLM LU LZの3クラスに分かれます。これは4月に行われるサクセスクリニックというマーク模試の結果に基づいてクラス分けがなされます。LMが上位クラスで、LUとLZは下位扱いでランダムに振り分けがなされますが、担当講師はLMLUとLZに分かれます。通常LMLUの方に良い講師が流れるので、なるべくLMを狙うようにしましょう。

ですが、LZに在籍していた自分は特に講師に不満を抱くことはありませんでしたし、LZでも6割は東大に受かるので、クラスはそこまで重要ではありません。

一番重要なのは社会の振り分けです。社会の講師の振り分けは完全にランダムなのですが、中々当たり外れが激しい印象です。日本史世界史選択の人は通称W坂本にあたるとラッキーです。日本史の坂本氏も世界史の坂本氏も素晴らしい授業をなさってくれました。坂本氏を受けるために潜りという、本来の受講表にない授業を受ける違反行為も毎年散見されますが、塾側も黙認している部分があるので、どうしてもという方は潜ってもいいんじゃないでしょうか。

雰囲気

学校というよりは塾に近いですね。同じ高校出身の人たちでよくグループが形成されています。授業中は流石に皆真面目ですが、休み時間はうるさく感じることもあるかもしれません。少数派ですが、一匹狼を貫いている人たちもいて、彼らは休み時間も勉強を続けていることが多いので本当に偉いです。

席は自由席なので好きな席に座ればいいわけですが、なるべく前の方に座った方が集中力も持続するのでオススメです。前の方だと講師によっては指名してくることもあります。指名してくるのは英語講師が主ですかね。後ろは遊んでいたり寝ていたりする人もいるので、あんまりオススメできません。

カリキュラム

一学期は基礎シリーズといって、基礎をもう一度確認する授業が展開されています。二学期は完成シリーズといって、基礎を踏まえた上でそれを応用した問題を扱う授業が展開されています。三学期には共通テスト対策講座や志望校別のテストゼミなどが行われます。

また、夏期や冬期には志望校別の対策講座が展開されています。この講座はとってもとらなくてもいいものですが、東大を志望するなら全部とは言いませんがとるべきです。

授業

以下では各科目について簡単に話していきます。

英語

英文法、英文解釈、長文読解、英作文、CE(ネイティブ講師による講座)があります。質はどれも高いと思います。音声教材もあるので、授業の復習に活用するといいでしょう。過去問をやり始めるまでは、以上の授業の復習と単語帳周回さえしていれば問題ないでしょう。リスニングと音読は毎日やりましょうね。

数学

数学①②③とトップ文系数学があります。トップ文数の方を除き、どれも単元ごとにまとまってテキストが構成されています。内容は基礎シリーズの間は割と簡単ですが、基礎力をつけるにはもってこいだと思います。自分はひたすらこのテキストを回して数学の基礎力をつけました。万人に当てはまるか分かりませんが、自分は河合塾のテキストだけで数学の勉強を完結させました。

合わせて数学基本事項集という小さな本が配布されますが、これは本当に有能なので絶対に活用すべきです。基礎知識の確認から、解法の確認などもできる優れものです。自分も東大入試にこれを持っていきました。

国語

現代文、古文、漢文の読解テキストがあります。テキストは東大を初めとした大学の過去問を扱っています。これの他に古文漢文にはサブテキストというものがあり、古文単語や文法、句法など様々な暗記事項がまとめられています。これは非常に有用なので是非有効活用しましょう。

社会

日本史世界史の話になってしまいますが、どちらも講座で用いる教科書のようなテキストと、論述用のテキストがあります。講座用のテキストは殆ど自学には使いませんでした。私大向けの細かい知識もある上に、流れを掴むなら教科書の方が分かりやすいので、無難に教科書を使った方がいいと思います。論述用のテキストには所謂大論述や小論述まとめが沢山掲載されており、特に東大世界史の小論述の対策にはかなり使えると思います。

理科基礎

講座用テキストと問題演習用のテキストがあります。二学期の途中まではひたすらに講義が続きます。講座用のテキストは個人的に教科書よりも使いやすかったので愛用していましたが、情報量は教科書に劣るので、特に化学基礎は教科書もしっかり使いましょう。

その他

河合塾にはチューターフェローと呼ばれる人たちがいます。チューターはクラスの担任のような人で、生徒は彼らと面談したりします。フェローは各科目ごとの勉強相談係のような人たちで、添削をしてもらったり、授業で分からなかった部分の解説などもしてもらえます。是非有効活用しましょう。


最後に

自分は一年河合塾本郷校に通い、無事東大に合格することができたわけですが、合格を左右するのは予備校ではなく自分の努力です。もちろん環境も重要ですが、どんなに良い環境にいてもサボった人は落ちます。河合塾でも沢山そういう人たちを見てきました。なので、河合本郷に入ろうが、駿台お茶の水に入ろうが、そこで慢心することなく、最後まで努力し続けた人にきっといい未来が訪れるのだと思います。頑張ってください。

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。

EP 意志

こんにちは。おかげさまで東大に無事合格することができました。本当にありがとうございました。

最終回となる今回は、主に浪人を考えている人に向けて、自分がこの一年浪人生として過ごした経験をもとにして、浪人について色々話していきます。また、東大志望の受験生に向けて、自分なりの受験対策とやらを語っていきます。最後には誰得な自分語りもありますので、良かったら最後までお付き合いのほどよろしくお願いします。

 

 

Ⅰ.浪人について

まずは現役進学or浪人の問題について話しましょう。

これは一概にどちらが良いとは言いきれません。いわゆる不本意入学というやつでも、自分のやりたいことがやれる環境であれば自分次第でどうにでもなると思いますし、浪人したとしても成功する保証はどこにもありません。

どうしても第一志望の大学に行きたいという強い気持ちがある人には浪人をオススメします。逆に言えば、そうでない人には浪人はあまりオススメできません。浪人経験者なら分かってもらえると思いますが、浪人は予想以上に苦行です。途中で心が折れたりすることもあると思います。それゆえ、簡単に勧められるものではありません。

ちなみに自分は現役時に慶応経済を蹴って浪人しましたが、経済学にあまり興味がなかったのと、東大への強い思いがあったので浪人を選びました。結果的にこの選択は成功した訳ですが、東大の二次が終わった後は「これで落ちたら、去年現役で進学していた方が良かったのではないか」なんて思うこともありましたし、本当に浪人はメンタルにきますね。


次に予備校or仮面or宅浪の問題について。

これはほぼ一択です。家庭事情が許す限り、予備校に行くべきです。東大志望なら河合本郷駿台お茶の水に行きましょう。東大志望の浪人生が多く集まっていますし、東大に特化した授業が展開されています。東大の合格実績も他とは一線を画しています。

以下に予備校のメリットを紹介していきます。


①生活リズムが一定に保たれる

浪人生の天敵となりがちなのが生活リズムです。予備校は基本的に1限(大体9時開始)から授業があるので、予備校に通うことで強制的に生活リズムを保つことが可能です。ただ、予備校は出欠などを取らないので、授業に出なかったところでペナルティなどありません。言ってしまえば授業は切り放題な訳です。「朝寝坊したから1限サボろ」みたいなことは人によっては日常茶飯事です。

実際、予備校と言えど受ける価値を感じなかった授業はありますし、授業を切るなとは言いませんが、切るとしても最低限の秩序は保つようにしましょう。

②志望校に合った授業が受けられる

独学でも赤本や参考書などで対策は可能ですが、予備校講師の質の高い授業には到底及びません。自分は社会科目のノウハウは河合で学んだと言っても過言ではありませんし、東大などの難関大を目指す上で、ある程度型にハマった攻略法を持っていることが勝利に繋がります。

金銭的余裕がなくて予備校に通えないという人でも、志望校別の対策講座が展開されている夏期講習や冬期講習は可能であれば取ることをオススメします。

③高め合える仲間に出会える

予備校には同じ志望校の浪人生が多くいることでしょう。そういった人たちと関わりを持つことで、模試の成績を競い合ったり、有益な情報を交換し合ったりすることができます。これも予備校にしかないメリットです。

ただ、人間関係はあまり広げすぎない方がいいです。面倒な人間関係トラブルに巻き込まれるなんてことは浪人生でもよくあります。実際、駿台に通っていた自分の姉がそうでした。

一方で、予備校は学校ではないので、1人でもやっていけます。1/5くらいの人はずっと1人で真面目に勉強していた印象です。そういう道を選ぶのもそれはそれでいいでしょう。

④勉強場所が確保されている

浪人生が意外と苦労するのが勉強場所です。家で勉強できる人には関係のない話ですが、自分のように家だと集中できないという人もいることでしょう。そういう人たちにとって、予備校の専用自習室はありがたい存在です。授業終わりに自習室に直行することで夜まで集中して勉強を続けられますし、長期休み中も継続して通えば勉強ペースを保つことができます。自分も河合本郷の通称地下牢にはお世話になりました。


主なメリットは以上の通りです。どうでしょう、予備校の良さが伝わったでしょうか。だからといって、予備校通いを強制するつもりは毛頭ありませんが、仮面は続かない人が多い、宅浪は精神が半端なく強い人じゃないと折れるということを考えると、無難に予備校が強い気がしますね。何のアドバイスかは分かりませんが、もし仮面するなら一年間休学などをして、大学の勉強に追われない状況を作り出した方がいいかもしれません。

 


Ⅱ.東大対策について

※あくまでも個人の考えですので、鵜呑みにはせず、使えそうな部分があれば適宜参考にしてみてください。

 

英語

まず何よりも単語です。1セクションでもいいので、毎日単語帳に触れましょう。可能であれば数週間で1冊終わるペースで回してください。オススメは鉄壁ですが、単語帳は複数冊所持がベターです。

文法は予備校で、あるいは塾でやってくれるはずなので、それを丁寧に復習していきましょう。文法に関して、自分は参考書の必要性を感じたことはなかったです。私大専願なら文法はもっとやる必要はあるのでしょうが、私大併願の人なら必要ないでしょう。

音読、リスニングはできるだけ毎日やってください。音読は解説を聞いて、完全に理解した文章を5回ほど口に出して読むのを数日続けるのが良いです。1日15回やるよりは回数を減らして数日続けた方が、より頭に叩き込まれると思います。

リスニングは読解で扱った教材の音声を聞くようにしましょう。最初は文章を見ながらリスニング、次に文章を見ないでリスニング、最後にシャドーイングです。これらを続けることで、揺るぎない英語力が身につくと思います。

夏くらいまでは予備校や塾で扱った英文の読解に取り組み、音読リスニングで日々復習することで、英語力の全般的な強化を図るのが良いです。英語さえある程度出来れば早慶を初めとした私大も(学部次第ですが)受かります。英語にテクニックなどありませんので、地道な鍛錬を積むのが大事です。

 

東大英語の対策ですが、大問にもよりますが過去問をやるしかないと思います。以下は大問ごとに話していきます。

1(A)

要約問題です。機械的に文章から要素を抜き出して繋ぎ合わせるのではなく、文章の本題を理解するのが大事です。自分は二回文章を読み、一回目では大筋の理解、二回目では書くべき情報の取捨選択を行っていました。要約問題は何度も練習をして、慣れていくしかありません。

1(B)

空欄補充or段落補充問題です。穴埋め箇所の前後の内容や文脈をキチンと理解して、そこにどのような内容が入るか予想できるようになると良いでしょう。選択肢はいちいち確認せず、まずは穴埋め箇所がある状態のままで文章を読み終わる方が時間も節約できてオススメです。

仮に最初の穴埋め箇所がめちゃめちゃ難しかった場合、そこで詰まると終わる可能性もあります。全部を読んで、比較的簡単な箇所から埋めていきましょう。困った時は一度選択肢を挿入して、前後とのつながりが上手くいくか確認してみてください。その際は時制指示語に注目すると確認が楽です。これも練習をして慣れていくしかありません。

2(A)(B)

英作文問題です。この大問は一定年数ごとに傾向が変わるので、大雑把なことを話していきます。

自由英作文は表現技巧を凝らすものではなく、中学生英語レベルでいいのでミスのない文章を書くようにしていました。中学生レベルとはいえ、ある程度の表現は知っておく必要があるので、そこは予備校の授業で扱った内容を覚えて、自分なりに使えるようしていました。表現の引き出しがあれば、和文英訳にも使えるので、そこそこの暗記はしておいた方が無難です。

また、自由英作は日本語→英語で考えるのは危険だと思っています。最初に日本語で英作文の内容を考える人は「これ英語でなんて言うんだっけ……」と手が止まった経験はないでしょうか。その状態は試験時間が限られた入試において好ましいものではありません。なので、書くべきテーマに対して使えそうな表現をメモするなり思い浮かべるなどして、それらを繋ぎ合わせて英作文をしていくのが確実で良いと考えます。そのためにも、ある程度の表現は覚える必要があるわけですね。

英作文は書いたら必ず添削してもらうようにしてください。いくら自分で良い文章が書けたと思っていても、いざ添削を受けると間違いが結構あったみたいなことは多々あります。英作文は必ず添削を受けてください。大事な事なので二度言いました。

3

リスニング問題です。リスニングは地力があれば入念な対策は必要ありませんが、不安な人は過去問をやるなり、キムタツの東大英語リスニングシリーズをやるなりして対策をするのもいいでしょう。ただ、今の東大のリスニングは以前の過去問より早くなっていて難しいと感じたので、可能であれば1.3倍速するなど音源を早くして耳を慣らしておくと良いと思います。

4(A)

誤文指摘or並び替え問題です。直前期以外は特に対策をする必要はないと思います。地道に英語力をつけてきた人であれば、安定してそこそこの点数を取れるはずです。どちらの問題にも共通して言えることですが、傍線部だけ読むのはあまりオススメできません。文章を全部読むことで初めて、時制のミス、指示語のミス、文が成立していないことなどに気づけるので、時間が許す限り全文を読むようにしましょう。

4(B)

英文和訳問題です。これも特に対策は必要ありません。普段からちゃんと英文読解をしていれば特段苦労することはないでしょう。一応ですが、構文の知識はあった方がいいと思います。

5

英文読解問題です。大抵は物語調のものが多く、評論文に慣れた人は読みづらさを感じることもあると思います。熟語の知識会話表現の知識があると読解がスムーズになることがあるので、難しいと感じる人は単語帳以外も活用して知識をつけると良いかもしれません。

一文一文を完璧に理解するのは恐らく無理なので、文章(物語)の流れをアバウトでもいいので掴めるように意識して読んでいくとやりやすいと思います。大問5に関しては参考書が殆どないので、過去問演習をしていくことが一番の対策になるでしょう。

 

東大英語で地味に難しいのが、時間配分です。リスニングは問題文と選択肢の先読みをしておきたいのでそれに約5分使うとして、残り使える時間は85分程です。帰国子女などの英強勢を除いて、自分のような一般人はどこかで詰まるとゲームオーバーです。なので、詰まったらまずは飛ばしましょう。

また、解く順番と大問ごとにかける時間を自分なりに決めておきましょう。自分は4(18分)→5(22分)→3(先読み5分含む)→1(25分)→2(20分)の順番で解いていました。時間配分などの戦略は、過去問を通しで解いていくうちに、最適解を見つけていくしかないと思います。模試で試すのも良さそうですね。

 

数学

過去問をやるのは冬からでも間に合います。数学に自信のない人は一学期二学期はとにかく基礎固めに重きをおいてください。予備校(河合塾)では一学期に各単元の基本知識の確認、二学期に各単元の応用問題を扱ってくれるので、そのカリキュラム通りにテキストを何度も復習して典型問題に慣れておくと、後々役立ちます。

数学は暗記科目ではありませんが、単元(特に整数)によっては定石などもありますし、問題を見た時にいくつかの攻略法が思い浮かぶ状態であるとベストです。文系でも、数学が取れないとかなり厳しい勝負になるので、甘く見ずに時間を割いて対策してください。

自分は現役時に数学16点しか取れませんでしたが、今年は何とか35点は取れたと思います。英語以外の科目で大差をつけることは東大文系において中々難しいと思うので、数学は本当に大事です。

自分はこの一年で河合塾のテキストしか用いていません。それで十分事足りました。不安な人は数学一対一対応などをやって、苦手な単元を重点的に対策しておくと良いと思います。

 

国語

現代文

夏に林修を受けてください。そこで東大現代文のノウハウが学べるはずです。河合塾の現代文は悪くありませんでしたが、林修だけで十分と感じました。

古文

まずは単語助動詞などの知識を詰めていきましょう。単語帳は基本1冊で十分ですが、単語帳選びはしっかり悩んだ方がいいです。現役時には学校で配られた単語帳を用いていましたが、他の単語帳を初めて使ってみた時に、以前の単語帳の使えなさにようやく気づきました。単語帳選びは大事です。

東大古文は特段難しいわけでもないので、予備校や学校の授業で扱った文章の復習をしっかり行っていれば十分でしょう。復習はその文章で扱った単語や文法事項などの知識の確認を行ってください。文章の内容は覚えていると思うので、それを確認したところで意味は薄いと思います。

自分は過去問演習は3年分くらいしかやりませんでした。流石にもう少しやった方がいいと思いますが、量を積むよりは時間をかけて丁寧に文章を読解する練習を詰んだ方が良さそうです。時間を計って行う過去問演習は本番に慣れるために必要不可欠ですが、主語が分からなくなって誤読をしてしまったりと、早く読むクセをつけると誤読の増加に繋がりかねないので、それに加えて時間を計らないでしっかり読解する練習も必要と考えます。

漢文

これも古文と同様に語句の知識と句法の知識を固めていきましょう。古文に比べると暗記事項は少ないので、早いうちに句法の知識だけでも叩き込んでおきましょう。予備校で配られたテキストには漢文の語句集が付属していて非常に有用でしたが、もしそういうものが手元にない人は、色々調べてみて買ってみるのも良いでしょう。自分はあまり詳しくないので何がオススメかは分かりません。

基本知識がついたならば、読解演習に移りましょう。漢文は英語のようにSVO構文を取るので、それを意識しながら読むと誤読を防げます。読解を進めていくうちに、文章中での意味が分からない漢字に出くわすことがありますが、そういう時はその文字を用いた熟語を想起すると上手く当てはまることがあるので試してみてください。

東大漢文も特に難しくはないので、日頃の授業をしっかり復習していけば十分なだけの力はつくはずです。自分は東大の古典27ヵ年を買いましたが、数年分しかやらなかったので、古典に関しては27ヵ年を買う必要性は微妙かもしれません。

 

社会

日本史

第一に教科書、第二に教科書、第三に教科書です。冗談ではなくて、教科書理解が東大日本史攻略の第一歩です。教科書は詳説日本史新日本史の二冊で十分です。

大日本史は近代を除いて、細かな知識が要求されることは殆どありません。では何が要求されているのかというと、歴史を正しく深く理解しているかどうかです。抽象的で分かり辛いと思うので、軽く例を挙げます。


Q.承久の乱の歴史的意義を述べよ

A.後鳥羽上皇らの配流や六波羅探題の設置で朝廷に対する幕府側の優位が確立し、主に朝廷の勢力範囲であった西日本にも多くの地頭が新たに設置されたことで、幕府の勢力範囲が全国に拡大した。(何か間違っていたらごめんなさい)


承久の乱と聞いて後鳥羽上皇らの配流、六波羅探題の設置、新補地頭の登場などが思いつくのは、東大受験生であれば当たり前だと思います。ですが、その意義を聞かれるとなると、途端に困ってしまう人もいるのではないでしょうか。

東大で要求されているのは、「歴史的事件の意義や、それによって起こった変化」や「時代の経過に伴う支配体制の変化」や「時代背景の知識を前提とした、与えられた文章の読解」などです。知識は一次試験で95点取れる程度で十分ですが、単なる知識を超えた理解をするには教科書読解が欠かせません。

上にあげた教科書は主に東大の教授が作成したものなので、教科書には各事項に関してしっかりと要点・論点が書かれています。その部分に印をつけるなりマークするなりしておくと良いでしょう。様々な論点に関する知識があると、東大日本史では強いです。論点学習には日本史の論点という参考書も役立ちます。

自分は27ヵ年を全部解き、近代に関してはそれに加えて学校で配られた参考書で100問近くの問題に取り組みました。これだけ量をやっておくと、大体の問題でなにが問われているのかは分かるようになるので、日本史は量を積むのも大切だと考えます。

もちろん、ただ解くだけでは意味がないので、復習は欠かせません。復習では参考書と教科書を参照して、自分の解答に不備がないか確認しましょう。知らなかった知識や論点はその場で覚えるといいです。

可能であれば添削も受けた方がいいですね。赤本の解答例は正直細すぎるので、予備校の添削の方がより東大本試に近い点数がくると思います。

世界史

こちらも教科書学習は欠かせません。特に大論述は知識を繋ぎ合わせるだけだとろくな点数はこないので、大きな視野での歴史理解が必要になります。そのためにも、教科書を精読していきましょう。教科書は詳説世界史が必須で、残りの一冊は好みです。

東大世界史の大問3は正直難しくはありません。むしろ簡単なことが多いです。裏を返せば、そこで点数を落とすことは命取りになるので、語句はしっかり覚えましょう。一問一答や用語集をやっておけば東大レベルの語句であれば問題はないでしょう。

大問2は知識ゲーです。教科書を読み込んで知識の蓄えがあればある程度の点数は取れます。それで問題はないのですが、この大問は教科書に記載された知識だけで書こうとすると、どう考えても文字数が不足してしまうことが偶にあります。ここで更に高得点を狙いたい人は、世界史の論述集を買って演習しておくといいでしょう。自分は河合塾の論述テキストを用いていました。

さて、問題の大問1ですが、まず時代感覚は欠かせないと思います。問題文で「何世紀から何世紀」と時代指定されることが殆どなので、ある程度の時代感覚がないと全くズレた解答になってしまいます。この対策としては、教科書を読む際に時代を意識することや、年代表を適宜見ておくのが良いと思います。細かな年号を覚えるのは近代のみで構わないので、この戦争が起きたのは何世紀といったように最低限の時代感覚は欲しいところです。

次に、大論述で問われやすいのはタテ・ヨコです。タテとは例えばオスマン帝国の衰退の経緯(時代の範囲が広い、どちらかといえばミクロな視点が必要)など、ヨコとは例えば19世紀のパクスブリタニカの下での世界情勢(時代の範囲が狭い、どちらかといえばマクロな視点が必要)などです。

タテの方が易しくて、教科書にある知識を正しくつないでいけばそこそこの解答は書けます。書くのが難しいのは東南アジア諸国などの、教科書での記載が細かく飛び飛びになっている国々で、これらは自分でまとめノートを作るなどの対策をしておくと役立ちます。

ヨコの方は中々難しいですが、教科書の精読を通じて大きな視野を持てるようにしましょう。自分は使いませんでしたが、参考書を使うのもよさげです。

また、他にはテーマ史が問われることもあります。近年だと女性の問題ですね。テーマ史はこれといった対策を施すのが難しいのですが、やはり教科書を通じて知識をつけていくのが一番のように思います。

東大は世界の一体化や様々な世界や体制の確立が好きと思われるので、「ーで/を通じて〜ようになった/〜が確立した(変化した)」といった教科書の表現に注意しておくといいです。

大論述は過去問を沢山やり込みましょう。そして必ず添削を受けるようにしてください。大論述は自己採点をするのがかなり難しいと思います。要点が合っていても、前後の繋がりが間違っていたりすると減点されます。そういうことは自分では中々気づけません。大論述以外も大問2.3で扱った事項が他の大問に登場してくることもよくあるので、大問2.3もある程度の年数分は目を通しておきましょう。

地理

知りません。他の人に聞いてください。


以下は完全に個人の見解なので読み飛ばしてもらっても構いませんが、東大日本史と世界史は慣れればある程度の点数を取れるので、日本史世界史選択は割とオススメできます。特に世界史は大問2.3で30点は確保できるので、気楽ですよ。ちゃんと知識をつける必要はありますが、知識さえあればこんなに楽なことはありません。


つい長々と書いてしまいました。果たしてこれを全部読んでくれた方はいるのでしょうか。自分の意見が全て正しいとは思っていないので、上手く使える所を活用してみてください。

 


Ⅲ.最後に

正直、今でも自分が受かったことが信じられません。周りの強い浪人生たちが落ちている中、自分でもよくやったなと思います。自己採点をした感覚だと

国語 65

数学 35

社会 80

英語 70

∑ 341(共テ91ちょい)

といったところで、どの科目も可もなく不可もなくといった点数でした。流石に去年よりは最低点は上がると見込んでいたので、3/10まで気が気じゃありませんでしたが、結果として合格最低点は去年よりも数点低いということでした。これはちょっと意外ですね。明らかに社会と英語は去年より楽になったと感じていたのですが、その分採点が厳しかったのでしょうか。そう思うと自分の自己採点は全くあてにならない気もしますが、受かったのでいいでしょう。

そして、文I志望だったところを、一次でのミスを取り返すために、合格最低点が低くなる読みで文Ⅲに出したわけですが、まさかの文Iの方が低いという結末でした。嘘でしょ、と言いたくなりますよね。文Iが一番低いのは2001年以来らしくて、これは法学部の人気が下落しているせいなのでしょうか。

結果としては、文Iに出せば良かったじゃんと少し後悔が残ってしまいました。これも全部自分を信じきれなかったのが悪いのですが、今更悔やんでもどうしようもありません。

とりあえず東大に合格することが出来たので、文Ⅲに入ったのも何かの縁と考えて、色々自分のやりたいことを探してみようと思います。今の段階では法学部が第一志望ですが、他の進路も検討してみます。どちらにせよ進振りという問題が待っているので、入学してからはかなり頑張る必要があるわけですが、大学に入るのがゴールとは元々思っていなかったので、望むところです。やるだけやりましょう。


最後はお別れの挨拶をして終わるとしましょう。

一年間本当にありがとうございました。何とか良い形で完結することができました。応援してくださった方には心から感謝を申し上げたいと思います。

人生はまだまだ長いです。ここからが本当のスタートだと思って、歩みを続けていきますので、また何かのご縁がありましたら、その時はどうぞよろしくお願いします。


それでは、またいつか会えることを願って。

ごきげんよう

49話 ラストダンス

東京大学二次試験、無事終了いたしました。

勝算は五分五分です。数学がイマイチだったのと、リスニングで爆死したのが痛いです。ただ、社会は今までで一番の出来だったので、何も悪いことばかりでもないです(社会は易化?知らんて)。とりあえず、今の自分の実力は発揮できたと思うので、あとは去年と合格最低点がほぼ変わらないことを祈るばかりです。

もしこのブログがこの回をもって更新が途絶えたら、"そういうことなんだな"と察してあげてください。

 

私大の報告もしておきますか。

まずは慶法。こちらは普通に不合格でした。世界史はギリ耐えましたが、英語が酷すぎます。知識で劣る分、長文で点数を稼げないようでは厳しいですね。仕方ありません。

続いて早稲法。こちらは合格でした。東大がダメだった場合はここに進学します。

勝因は100%現代文です。国語の配点の約1/3を占めていると思われる現代文の記号選択を全完したのが全てです。半分勘でしたが、運勝ちも実力のうちということにしておいてやってください。

最後にKK。こちらは補欠でした。いや、そこは受かっとけよって思いますよね。僕もそう思います。

敗因は数学です。しょうもないミスを量産しすぎました。その分東大数学ではしょうもないミスをしなかったと思うので、きっと悪運を背負い込んでくれたのでしょう。ありがとうKK。また会う日まで。

PSEは知りません。共テ悪いので9割方無理でしょう。法学部確保したのでどうでもいいです。

 

東大は恐らく僅差の勝負になると思うので、その勝負に負けた時に、自分が結果に納得出来ている未来はあまり見えません。やっぱり悔しいって気持ちが勝ると思うので。その時は時間の経過を待つしかないのかもしれません。

それでも去年は60点差で落ちた身からすると、今年は何とかボーダー付近まで持っていけたので、この一年やってきたことは無駄にならなかったのかな、とは思いますね。現に浪人を選ばなかったらKKに進学していた訳ですし、最低でも早稲法に進学出来る道が開けただけ無駄な一年ではありませんでした。

 

どんな結果になろうと、前を見て突き進んでいきます。大学がゴールではありませんし、次の目標は(法学部に進学した場合)司法試験合格なので、まだまだ先行きは長いです。人生これからですよ。

とりあえずここまで頑張ってきた自分を労って、須臾の間のモラトリアムを楽しみます。Switchとポケモンソードを買ってもらえるらしいので、ゲームに没頭して暫くは受験のことなんて忘れてしまいましょう。

 

 

最後に、ここまでお付き合いしてくださった皆さんに感謝の言葉を伝えようかなと。まるで最終回の挨拶のようですが、残念ながらそうなる可能性も否定できませんし。

最初は何となくで始めてみたブログ。更新頻度も内容もめちゃくちゃで誰に需要があるのかさっぱり分かりませんでしたが、「ブログ楽しみにしてるよ!」という声は自分にとって何よりも嬉しかったです。こんなダメ人間のブログを最後まで見てくださったあなたはきっといい人です。本当にありがとうございました。

最終回はいい報告で〆られるよう、皆さんもお祈りしてください。東京大学文科三類の合格最低点は340を下回るぞ!」と1日3回は唱えるように。そうしたらきっと良いことが訪れるでしょう。多分。

 

またいつかお会いできる日がくることを願って、ここらで筆をおかせていただきます。

それでは、さようなら。