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番外編 河合本郷のすゝめ

受験お疲れ様でした。合格した皆様、本当におめでとうございます。自分もこの一年浪人していたのでよく分かりますが、今年は受験生にとって苦しい一年だったと思います。自分を労わってあげてください。

そして、残念ながら第一志望の大学に不合格になってしまった皆様、とりあえずお疲れ様でした。しばらくはゆっくり過ごしてください。

今回はその中でも浪人を考えている人たちに向けて、河合塾本郷校で一年を過ごした自分が予備校選びについて話していきたいと思います。主に東大文系志望の学生に向けての話になりますので、その辺はご了承ください。

 


東大志望の浪人生が選ぶ予備校といえば、駿台お茶の水河合塾本郷校の二択だと思われます。巷では理系なら駿台、文系なら河合と言われていますが、これは概ね正しいと思います。教師の質などは分かりませんが、生徒の質だけでいえば理系なら駿台、文系なら河合の方が高いと感じたからです。

もちろん、それだけでは決めかねるという人もいると思いますので、今回は河合塾本郷校についての情報を色々話していきます。予備校選びの参考にしてみてください。

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河合塾本郷校の校舎です。


立地

後楽園駅から徒歩3分くらいにあるのが河合塾本郷校です。近くにはファミリーマートサイゼリアがあり、MENSHOをはじめとした美味しいラーメン屋が近辺に複数あるので、飯に困ることはないと思います。

また、駅からすぐの場所に東京ドームがあるので、気分転換に野球観戦を満喫するのも良いでしょう。ただし、通いすぎるのはNGですよ。

真向かいにある中央大学の学食は以前なら利用できたのですが、コロナ禍で部外者は入れなくなっているので、次年度もしばらくは使えなさそうです。

校舎

比較的新しい建物なので、全体的に綺麗です。特にトイレが清潔なのがいいですね。地下には通称地下牢と呼ばれている専用自習室があります。自分はここにひたすら通っていましたね。勉強に集中したい方にはオススメです。

2〜4階には教室があり、授業終わりに自習室として使うことも可能です。5階には自動販売機があり、飲料やカロリーメイトのような軽食を買うことができます。6階はスカイラウンジと呼ばれる溜まり場がありますが、コロナ禍で閉鎖中です。今年も5階(例年ならスカイラウンジ)でたむろしていた連中は軒並み落ちたので、上の階に長時間滞在するのはやめた方がいいです。

クラス

東大文類アドバンスコース

東大文類コース

の2つがあります。無印の方は誰でも入れるのでレベルも低く、オススメできません。アドバンスコースに入るには認定試験のクリアが必要ですが、特段難しくないので、東大志望の受験生なら落ちることはないでしょう。

そして、アドバンスコースはLM LU LZの3クラスに分かれます。これは4月に行われるサクセスクリニックというマーク模試の結果に基づいてクラス分けがなされます。LMが上位クラスで、LUとLZは下位扱いでランダムに振り分けがなされますが、担当講師はLMLUとLZに分かれます。通常LMLUの方に良い講師が流れるので、なるべくLMを狙うようにしましょう。

ですが、LZに在籍していた自分は特に講師に不満を抱くことはありませんでしたし、LZでも6割は東大に受かるので、クラスはそこまで重要ではありません。

一番重要なのは社会の振り分けです。社会の講師の振り分けは完全にランダムなのですが、中々当たり外れが激しい印象です。日本史世界史選択の人は通称W坂本にあたるとラッキーです。日本史の坂本氏も世界史の坂本氏も素晴らしい授業をなさってくれました。坂本氏を受けるために潜りという、本来の受講表にない授業を受ける違反行為も毎年散見されますが、塾側も黙認している部分があるので、どうしてもという方は潜ってもいいんじゃないでしょうか。

雰囲気

学校というよりは塾に近いですね。同じ高校出身の人たちでよくグループが形成されています。授業中は流石に皆真面目ですが、休み時間はうるさく感じることもあるかもしれません。少数派ですが、一匹狼を貫いている人たちもいて、彼らは休み時間も勉強を続けていることが多いので本当に偉いです。

席は自由席なので好きな席に座ればいいわけですが、なるべく前の方に座った方が集中力も持続するのでオススメです。前の方だと講師によっては指名してくることもあります。指名してくるのは英語講師が主ですかね。後ろは遊んでいたり寝ていたりする人もいるので、あんまりオススメできません。

カリキュラム

一学期は基礎シリーズといって、基礎をもう一度確認する授業が展開されています。二学期は完成シリーズといって、基礎を踏まえた上でそれを応用した問題を扱う授業が展開されています。三学期には共通テスト対策講座や志望校別のテストゼミなどが行われます。

また、夏期や冬期には志望校別の対策講座が展開されています。この講座はとってもとらなくてもいいものですが、東大を志望するなら全部とは言いませんがとるべきです。

授業

以下では各科目について簡単に話していきます。

英語

英文法、英文解釈、長文読解、英作文、CE(ネイティブ講師による講座)があります。質はどれも高いと思います。音声教材もあるので、授業の復習に活用するといいでしょう。過去問をやり始めるまでは、以上の授業の復習と単語帳周回さえしていれば問題ないでしょう。リスニングと音読は毎日やりましょうね。

数学

数学①②③とトップ文系数学があります。トップ文数の方を除き、どれも単元ごとにまとまってテキストが構成されています。内容は基礎シリーズの間は割と簡単ですが、基礎力をつけるにはもってこいだと思います。自分はひたすらこのテキストを回して数学の基礎力をつけました。万人に当てはまるか分かりませんが、自分は河合塾のテキストだけで数学の勉強を完結させました。

合わせて数学基本事項集という小さな本が配布されますが、これは本当に有能なので絶対に活用すべきです。基礎知識の確認から、解法の確認などもできる優れものです。自分も東大入試にこれを持っていきました。

国語

現代文、古文、漢文の読解テキストがあります。テキストは東大を初めとした大学の過去問を扱っています。これの他に古文漢文にはサブテキストというものがあり、古文単語や文法、句法など様々な暗記事項がまとめられています。これは非常に有用なので是非有効活用しましょう。

社会

日本史世界史の話になってしまいますが、どちらも講座で用いる教科書のようなテキストと、論述用のテキストがあります。講座用のテキストは殆ど自学には使いませんでした。私大向けの細かい知識もある上に、流れを掴むなら教科書の方が分かりやすいので、無難に教科書を使った方がいいと思います。論述用のテキストには所謂大論述や小論述まとめが沢山掲載されており、特に東大世界史の小論述の対策にはかなり使えると思います。

理科基礎

講座用テキストと問題演習用のテキストがあります。二学期の途中まではひたすらに講義が続きます。講座用のテキストは個人的に教科書よりも使いやすかったので愛用していましたが、情報量は教科書に劣るので、特に化学基礎は教科書もしっかり使いましょう。

その他

河合塾にはチューターフェローと呼ばれる人たちがいます。チューターはクラスの担任のような人で、生徒は彼らと面談したりします。フェローは各科目ごとの勉強相談係のような人たちで、添削をしてもらったり、授業で分からなかった部分の解説などもしてもらえます。是非有効活用しましょう。


最後に

自分は一年河合塾本郷校に通い、無事東大に合格することができたわけですが、合格を左右するのは予備校ではなく自分の努力です。もちろん環境も重要ですが、どんなに良い環境にいてもサボった人は落ちます。河合塾でも沢山そういう人たちを見てきました。なので、河合本郷に入ろうが、駿台お茶の水に入ろうが、そこで慢心することなく、最後まで努力し続けた人にきっといい未来が訪れるのだと思います。頑張ってください。

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。